競技ではないショーダンスをするうえで大事であろうことを最近よ く考えるので、つらつらと書いていきます。どうも函南です。
競技は審査員の目線を最優先にしてダンスを組み立てますが、 ショーの場合それは観客の目線になります。
ショーダンスの評価軸の他者評価=どれくらい観客ウケしたか、 自己評価=どれくらい自分ウケしたか、 のバランスをとるのが難しいなと思います。 他者評価を重要視すれば自分の世界観を表現する優先順位は下がる し、 自己評価を重要視すれば観客ウケしにくくなりフロアが盛り上がら ない状態で踊ったり、踊りきっても拍手のテンションが低い… なんてことも普通にあります。 ショーダンスの組み立てにおいてはこの二つの評価軸がベン図的に 重なっているので、 そのベン図のどこに自分のダンスを落とすのかをよく考えるのがミ ソです。
観客ウケを狙ってショーダンスをつくるなら抑えるポイントは以下 の通りだと思う。
・皆が知っている音楽
・わかりやすいストーリー
・わかりやすいアイコン(衣装)
・賞賛すべきところが分かりやすい振付( 拍手のタイミングが分かりやすい)
→ こちらであれば客層がどんな感じなのかも抑える必要があります。 ビギナーが多いのか、知り合いが多いのか、 完全にアウェイで踊るのか。
自分ウケを狙ってショーダンスをつくるなら(以下略)
・自分が本当に踊りたい音楽(かつ美しい音楽)
・音楽から涌きでるイメージや世界観
・身体の美しいシルエット
・内観から生まれる感情表現
→自分がダンスで何を訴えたいのか、 をきっちりと組み立てることが大事。 観客に芸術鑑賞レベルや芸術耐久度を求めがちになるので、 なるべくそこを下げたほうが良い。
この二つのベン図のバランスをとるのが上手な人もいれば、 バランスをとるのに苦労するタイプもいます。 函南は割と後者です笑 自分の好きな音楽がまずマイナーで観客ウケしにくいからである笑
今年は自分ウケ× 群舞のショーダンスのディレクションをしたのですが、 難しいのは「身体性をそろえる部分」だと思う。 動画を見ながら一人反省&考察会をしているのですが。 世界観やイメージは、 言葉を尽くしたり画像や動画を使ったりすればある程度揃うし、 衣装が揃えば群舞のファーストインプレッション的な世界観はけっ こう揃うんだな〜と思いました。
しかし自分がジャズダンス出身なのもあり、 社交ダンス屋にペアを組まずに一人踊りをさせる悪癖がいまだに抜 けないのですが、一人踊りをそろえるのが本当に難しい。
同じ振付師に同じタイミングで習っている(= 同じ視覚情報を受け取っている)はずなのに、 なんで動きが揃わないんだろう… と本番前のディレクション期間はよく思っていました。
撮影した動画をわざわざスローモーションにして解説文をいれたり してみたけど、う〜 んそれだと思ったよりも効果がでなかった感じ。
一番手っ取り早いのは、 シルエットを揃えたい人に一人で踊ってもらって各タイミングでス トップをかけつつ、 身体の位置関係を直接触って修正することかもしれない。 しかし自分が人から身体を矯正目的で触られることがあまり得意で はないので、他人にそれをやりたくないってのもある。
同じ先生に同じタイミングで振付を習えば、 身体性まで揃うダンサーもいるし、揃わないダンサーもいる( こちらのほうが多い)。 彼らの違いは何なんだろうなぁと考えていました。
なんとなくその結論は「経験」なのかなぁと思ったり。 身も蓋もないですが。
耳で聞いた音楽をどのように身体を通すのか、 の手札が多い人が身体性が揃いやすい気がする。「あ!これ! 赤ペン先生でやった!」現象が起こりやすい。
耳がダンス耳になっているかどうかも重要。あとはう~ん、 ダンス耳と視覚のつながりの強さと、 音楽と身体のつながりが強いひとが強いのかなぁ。 経験ですよねこれ。 音楽をきいてイメージが豊かに沸くほうが身体の選択肢が広がるし 。でもわかない人でもダンスは踊るのだ、 このタイプは指導が難しい。
音楽の聴き方(どのタイミングでアクセントをつけるのか、 音楽のどのタイミングで強弱が入れ替わるのか) は音楽をかけながら動きを見せることである程度揃うな、 と思えました。 しかしタイミングを揃えたあとの身体の動きの質感は… なかなか揃わないんだよね。性別身長体重と運動習慣、 筋肉と骨格の癖が違う人たちの動きを揃えるのは難しい。 直線で動くのが得意な人もいるし、 曲線で動くのが得意な人もいる。先生は曲線で動いているのに、 それを目で見て直線と解釈する人もいる。 人間の何もかもが違いすぎて、 なにから着手すれば質感が揃うのか、 成功事例をつかめなかったなぁと思います。 質感を揃えるところまでいきたかったなぁ。
競技ダンスだと他ダンスの経験がプラスに働く人もいれば、 マイナスに働く人もたくさんいるのですが、こと「表現」 に関してはすべてプラスに働くと思います。 競技だとやっぱり教科書をもとに審査員に受けるように踊るので、 あれはスポーツなんだよな。 ダンススポーツだといって芸術性も加味されますよ~~ とは皆いうけど本質はスポーツだと思う。 フィギュアスケートみたいな感じ。 フィギュアスケートより採点基準があいまいではあるが。 採点基準のあいまいさ=芸術性の高さ、 ではないと思うんだよなぁ。 芸術する相手が特定の限られた人ってこと、ないと思う。 芸術はもっと観客に開かれているものだ。
なので「審査員に対して踊ることに慣れている競技屋」よりも「 観客の前で踊る経験が多い他ダンス経験者」 のほうがデモンストレーションは上手いと思います。
また良い音楽が見つかったらデモの演出をやろうかなぁ。 ここ2年くらいずっと演出をやっていて私の脳味噌は出涸らしにな ってしまったので、 しばらくインプット期間を設けようと思います。
それでは今日はこのへんで。